神戸起業操練所メンバーにインタビュー

”人生のターニングポイントの延長線上にあった起業。 仕事のやりがいは10倍になった!?”

 

神戸起業操練所(以下:操練所):古本さんが起業をされたきっかけをお教えください

 

古本さん:僕が独立を決意した理由は大きく分けて3つあります。

1つ目の理由は、父の会社が経営破綻したことです。父は40年近く商社を経営していました。歳を重ねるにつれて経営状況は苦しくなり、ついには事業を継続できない状況になったんです。理由は複合的なものでしたが、大きな原因は商品のプロモーションが上手くできていなかったからだと思います。僕は広告の仕事をしていながら父を助けることができなかったんです。それが悔しくて…。でも、父のように伝えることが苦手な経営者は、まだ世の中にたくさんいるはずです。そうした人に本気で寄り添いたいという想いが、独立への気持ちを強くしました。

2つ目は、自分を追い込むためです。僕は大学を卒業してから、大手と言われる企業に勤めたことがありません。だから、少し極端ですが、いつ会社が消えてしまってもおかしくないと思って過ごしていました。それなのに、ずっと会社に依存するような働き方をしてしまっていたんです。会社員であっても、会社に依存しないように成長できる人はたくさんいると思います。でも、僕はどこか甘えがあったんでしょうね。つい目の前に仕事をこなすことに手一杯になってしまって…。でも、さすがに独立してしまえば、やるしかない状況が生まれます。だから、もうその環境に自分を追い込んでしまおうと考えたんです。

そして、3つ目は子育てに参加するということ。勤めていた時は仕事が忙しく、帰るのはほとんど終電間際。土日も出勤することがしばしばという働き方で、子育ては妻に任せきりでした。そのせいか、娘が驚くほど僕に懐かなかったんです!(笑) その時に、「あ、優先順位間違ってるなぁ…」と思って、自分も少し子育てに参加にすることにしました。と言って、仕事もありますし、僕は料理とかもできないので、子育てと言っても子どもをお風呂に入れたり、歯ブラシをしてあげたりという程度ですが。

 

操練所:なるほど、古本さんの人生のターニングポイントが重なった感じですね。

 

古本さん:厳密にはこの3つ以外にも、いろいろな要素が自分の中で重なったタイミングでもあったんです。だから、自信があったわけではありませんが、「失敗すればまた就職なりしてやり直せばいいし、とにかく一度挑戦してみよう。」という気持ちで独立に踏み切りました。

 

操練所:それでは実際に起業をされて、良かった点を教えてくださいますか?

 

古本さん:この環境に身を置いたことで、勤めていた時のような言い訳ができなくなり、自然とアグレッシブに行動するようになりました。そこから新たなご縁も広がり、ありがたい限りです。

仕事へのやりがいは、控えめに言っても10倍くらいは感じられるようになりました!会社ではなく、僕を指名してくれているというのは本当に嬉しいです。

 

操練所:やりがい10倍はすごいですね!

 

古本さん:家に居る時間が長くなったので、以前に比べるとちょっとだけ娘も心を開いてくれたように感じています。僕が着替えのお手伝いをしても嫌がらなくなったので…。

 

操練所:ご家族との関係も良くなり、起業という選択によって、お仕事&プライベート共に大きな変化ですね。では起業をして困った点はありますか? またそれをどのように克服されたのでしょうか?

 

古本さん:困ったというか、とにかく不安だったのが、どのように仕事をつくっていくかということでした。勤め先と揉めるのが嫌だったので、仕事を抱えて出るということはしなかったんです。だから、初めは営業も兼ねて必死に交流会やセミナーに参加したり、外部ブレーンを募集しているところにメールしてご挨拶へ伺ったりしていました。その中で、お仕事をいただける方と出会えたのは幸運だったと思います。あと、コピーライターの先輩や前職の人たちが応援の意味を込めて仕事を回してくださったことにも、大いに助けられました。

 

操練所:周りの方々の存在も大きいですね。

 

古本さん:今も不安はゼロではありませんが、神戸起業操練所で出会ったデザイナーさんと新しいサービスの立ち上げを進めるなど、楽しみもかなり増えてきています。

 

操練所:古本さんには神戸起業操練所で開催しました、昨年度の『Ace-KOBE』クリエイティブ起業論  、そして『Projection-KOBE』クリエイティブディレクション講座にもご参加いただきましたね。そこでのご縁がお仕事につながり、私達も嬉しい限りです! 古本さんが、本講座に参加しようと思ったきっかけと、実際に参加した感想を教えてください。(古本さんの参加レポートはコチラ

 

古本さん:一番の参加目的は、自分の知識をアップデートすることです。独立すると、会社に勤めていた頃のように、同僚が勝手に情報を持って来てくれるという幸せな現象がなくなります。自分で情報収集もするのですが、自分以外から得る情報もとても貴重です。だから、神戸起業操練所の講座は僕にとってはすごくありがたい場になっています。実際、参加するたびに期待以上の学びと発見がたくさん。やはり最前線で活躍されている方の生きた知識や経験は、自分をアップデートさせるには必要不可欠です。

あと、連続講座に参加すると、他の参加者と話す機会も多々あり、いろいろな繋がりができます。独立前は神戸でのネットワークが全くなかった僕には、それもすごくありがたいです。そういう意味でも、神戸起業操練所の講座は神戸で事業をされている方にはとてもおすすめですね。

 

操練所:ありがとうございます!事業に役立つネットワーク&クリエイティブな事業に役立つ学びをして頂く事が目的で開催した講座ですので、そのような感想を実際にいただけて、私達も嬉しい限りです。

では、古本さんが現在行っている事業について教えてください。

 

古本さん:主な仕事は、企業の商品やサービスなどのプロモーショのお手伝いです。具体的な業務内容はプロモーションの川上から関わるか、川下から関わるかで少し変わります。最も川上から携わる時は、“クリエイティブディレクター”としてプロモーションの企画を一から考え、パンフレットやポスター、WEBサイトといったプロモーションツールのライティングやデザインディレクションまで行います。すでにクリエイティブディレクターがいる案件であれば、プロモーションツールの内容や構成を考えるプランナー、ライティングや取材を行うコピーライターとして関わるという形です。実際はそれほど明確に分かれていないことも多いですが。

 

操練所:なるほど、プロジェクトによって臨機応変にポジションを変えられる仕事力、事業をする上で大切なスキルですね。古本さんの今後の目標はありますか?

 

古本さん:まずは自分のスキルを全力で活かして、1人でも多くの人の役に立ちたいです。そして、独立の理由の1つとなっている中小、零細企業のプロモーションをより多くお手伝いできればと考えています。あと、 “言葉”を軸にして活動をするユニットをいくつか作っているんです。大切な人に言葉を贈るワークショップを開催するユニットや、作詞・作曲ユニットなど、これまでの広告とは違う形で言葉や想いを届けるというものです。ユニット活動はまだまだ始まったばかりですが、これから精力的に広げていきたいなと思っています。

 

操練所:今後ますます情報が溢れる時代になりそうですので、古本さんの “言葉” での活動楽しみです! 最後に、プロモーションでお困りの個人事業主や起業された方へのメッセージがあればお願いします。

 

古本さん:僕がプロモーションを考えると時に一番大切にしていることは、どんな人に伝えたいかをなるべく詳細に想像するということです。それが固まれば、どんなタイミングで、どんなツールを使って、どんな言葉で、どんなデザインで、というのが必然性を帯びて生まれてきます。あとは、自分の良さは自分ではなかなかわらないものなので、第三者の意見を取り入れることも大切です。もし行き詰まることがあれば、第三者として是非気軽にお声掛けください。

 

操練所:古本さん、本日は起業のリアルなお話ありがとうございました。

 

<インタビュー後記>

コピーライターさんならではの、心に響く言葉遣いが印象的なインタビューでした。クールな外見と、お仕事に対する熱い情熱、そして家族想いのイクメンな一面もお持ちの古本さん。ご自身の才能と人格、そして神戸起業操練所で繋がったご縁も活かして頂き、活動の場を広げていらっしゃる姿が素晴らしいです。地元神戸で活躍するクリエイター/起業家として、今後の活躍を楽しみにしております。

 

<プロフィール>

古本 晃靖(ふるもと あきのぶ)さん コピーライター/Banana Species代表

1983年生まれ。2006年に甲南大学を卒業し、印刷会社へ入社。コピーライター、プランナー、クリエイティブディレクターとしてデザイン会社や広告代理店、編集プロダクションに勤務し、2019年5月、新元号スタートと同時に独立。神戸・大阪を中心に事業を展開しており、企業の商品やサービスのプロモーション、教育機関の募集広報などに携わっている。

✴︎Facebook https://www.facebook.com/akinobu.furumoto

✴︎ワークショップユニット コトバhttps://bananaspecies.wixsite.com/kotoba

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